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ザイオンス効果【単純接触頻度を高めて患者さんと信頼関係を築く方法】
- 2016/1/31
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何回会ったかで信頼関係は決まる!?
ザイオンス効果とは、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスが提唱した理論で、会った回数が多いほど信頼し、親しくなるというものです。マーケティング・セールスの基本的な考え方として、よく知られていますので、聞いたことがある方も多いと思います。(ザイアンス効果と表記されることもあります。どちらでもOKです)
日本語で表現すると単純接触効果
【単純】というところがポイント。
つまり、どういうふうに会っているかは関係ないということに着目して下さい。
職場や学校で毎日会うとか、趣味の習い事や教室・塾などで定期的に顔を合わせるとか、ある程度濃い接触ばかりではなく、たまに行く定食屋でちょいちょい見掛けるとか、いつも同じ電車で見掛けるとかとか、道ですれ違うとか・・・そんな自ら望んで行動した結果ではなく会った回数も含まれるというのです。
そのため、優秀な営業マンは顧客や見込客に何度も会うためにいつも何か「理由」を探すものです。
年末ならカレンダーを持って来ただけですよとか、1月末なら「節分」の豆を持ってきましたのでどうぞとか・・・そんな感じのことです。
何回も会ううちに、その分野その製品・サービスなら「この人」というふうに脳に刷り込みが起こります。単純接触効果です。何も売り込みませんし、セールスもしていませんが、その下地=信頼を会うことでを築いて後で売っていくのです。
歯科医院ならクリーニングなど予防分野がぴったり
以前にも書きましたが、いきなり高額な自費・自由診療を薦められても必要に迫られていないかぎり、その場で「YES」とは言ってくれません。先程の営業マンでいう下地を作るステップを踏んでいないからです。
でも、1年、2年と年に何回かクリーニングに通っている歯科医院なら話は別です。
「あれ、ここ詰め物が傷んでますね。そろそろ、治しておいた方が良いかもしれませんね」
そうアドバイスするだけで、患者さんの関心は一気に上がります。その会話の流れの中で、選択肢のひとつとして自費を紹介してあげるだけでいいのです。ザイオンス効果が、先生と患者さんの信頼関係を生み出している後ですから先生の話をセールスと感じることはありません。
予防歯科・クリーニングの患者さんなら歯科衛生士さんが普段は対応しているかもしれませんね。そんな場合でも普段から「●●さん、こんにちは~」と一声掛けてあげるとより信頼関係は深まりますし、単純に嬉しいものです。
予防の診療スタイル自体が売りやすい形になっている
歯科衛生士さんが、「ちょっと先生に診てもらいましょうか。呼んできますね〜」と先生を呼んでくるという形も役割が自然に分担されているので、セールス的な流れから言っても自然なんですね。先生としても「呼ばれたから来たんですよ・・」という立場になるので完全にアドバイザー的になれるのです。
そのため、「予防型」歯科医院はセールスが苦手な先生にも最適な歯科経営スタイルと言えます。
もちろん、常に売りたいという下心ミエミエの会話はNGです。
常々、書いているし伝えていることですが、思っていることは身体からにじみ出てくるものです。相手を良く思っていなければ、目を見ただけでもその気持ちは伝わります。会話をすればなおさらです。
「予防型」歯科を成功させるためには、経営的な目論みだけではうまく行きません。
患者さんに長く健康でいてもらいたい。そのために歯科が予防型に移行し、歯のこと、口腔のことだけでなく患者さんに関わっていく。その結果、売上も1医院で1億を超える安定経営態勢ができるのです。
安定歯科経営が出来れば、患者さんにも有益な態勢が作り出せるはず。そのために、先生には売上を上げて、成功してもらいたいのです。
患者の立場として、気持よく通院できる歯科医院がもっと増えることを願ってやみません。売上、売上と、そればかり考えていて、スタッフにも売り上げノルマに近いことを迫っていては、気持ちよく通院できる雰囲気は生まれません。
成功の秘訣は、1回でも多く会うこと。
それがザイオンスの教えなのです。
それでは、また。