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心理トリガーを意識してみる【歯科医院のマーケティング理論】
- 2016/1/30
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心理トリガーを意識してみると見方が変わるかも?!
「トリガー」っていうのは、日本語で言うと【銃の引き金】です。
マーケティング・集客で「心理トリガー」と言うと、サービスや物を買いたくなるスイッチみたいな意味になります。
つまり、「購買意欲をそそる仕掛け・きっかけ」みたいなものです。
最近、何か買ったものありますか?
自分が最近買ったもの、お金を払って利用したものを思い浮かべてみてください・・・もしくは、いま無性に欲しいと感じているものとか、観たくて仕方ない映画とかドラマとか・・・何でもOKです!
その「欲しくなった」理由を言えと言われて、明確に答えられるでしょうか?
たぶん、「NO」ですよね~
欲しいということ、つまり「欲望」は理性的なものではなく、感情的なものだからです。
小難しい説明ばかりしていませんか?
「心理トリガー」を理解しておくと普段、患者さんにする会話や説明にも変化が出てくるはずです。
「その治療やりたい!!」
と思ってもらうためには、論理的な説明や科学的・医学的なことではなく感情的なことを先行させる必要があります。
その治療を受けたら「どんな変化が起こるのか?」を伝えて、ワクワクさせる必要があります。特に審美的治療や矯正など、いますぐ絶対に必要でないものである場合はなおさらです。(逆に緊急性があるものや、やり直しが効きにくいタイプのものは、リスクを説明することが効果的だったりします)
ここで、もう一度、最近買ったもの、欲しいと思っているものを思い浮かべてみてください・・・
女性なら、
「あの化粧品に変えたら、お肌が変わってキレイになれるかも?!」とか、
男性なら、
「あの車でゴルフに行ったらカッコイイだろうなー」とか、
そんな感じじゃないでしょうか?
医学的な根拠や製品のスペックは、欲しいと思ってしまった心理の正当性を自分自身に言い聞かせるためにあるようなものです。
AppleのiphoneのCMを観たことありますか?
あのCMはイメージを伝えているだけですよね。
新型iphoneに変えると、キレイに写真が撮れるし、動画も専門知識がない素人でも簡単に家族や好きな人とのコミュニケーションももっと取りやすくなるし、孫とテレビ電話したり、アルバムを共有したりしている「姿」を連想させていきます。
液晶のピクセル数がどうとか? CPUがどれくらい速くなったとか、そういう知識のある一部の人にしか伝わらないスペック(性能)の説明は一切ありません。
液晶の性能を伝えたいのなら、iphoneの画面に流れるキレイな映像をみて笑顔を浮かべる人を見せる方が効果的です。印象に強く残るのです。
エビデンスやスペック的な説明が必要なら欲しくなってから
もちろん、数字的なことを伝えた方がいいこともあります。(伝えなければならないこともあるでしょう)
でも、それは「欲しい」という気持ちになった後で良いのです。
さっき書いた「化粧品」や「車」は(iphoneでも)買う必要性はないのです。
明日でも来週でも来月でも、来年でも良いかもしれません。なくなってから買えばいいし、故障してから買ってもいいんです。先延ばしにしてもまったく支障はないものなんですね。
それを今すぐ買ってもらうためには、欲しいという「欲望をそそる」ような言葉が必要です。そこに理由や根拠はありません。
そういう人の「欲」をそそるスイッチ、つまり引き金となる言葉やきっかけが【心理トリガー】です。
高学歴で頭のいい先生方、そして特に男性の先生は、ついつい感情よりもスペックを先行させて熱く語ってしまいがちですので、一度「心理トリガー」を意識してみて下さい。きっと、患者さんの心に響く会話ができるはずです。
「心理トリガー」は、今後も考えていきたいテーマのひとつですね。
それでは、また。