うちの医院はスタッフ・ミーティング・朝礼を大切にしているんですよ!
でも、そのミーティング「答え」が限定されているかもしれません。
どの業界・職種でも同じではあるのですが、大企業のように多くの支社や営業所、部署や職種があって、多くの社員がいる環境と違って、歯科医院という狭い空間、少人数で構成される組織で働くということは、より人間関係が仕事や精神に及ぼす影響力が強いと言えます。
そんな職場で働く人というのは、
自ずと院長先生や上司にあたるスタッフ、先生が頼りにしている外部のコンサルタントに嫌われたくない、目を付けられたくないと本能的に考える可能性が高くなります。好かれようと言うより、嫌われたくないという心理が強く作用するのです。
そうすると、どうなるのか?
いくらミーティングや会議を定期的に行って、
「改善点を出せ」
「自分の今月の課題・達成したい目標を言え」
と言っても、院長先生の意に沿うようなことしか言わなくなります。
組織が小さくなればなるほど、その傾向は強まります(当り前のことですが)
患者さんの気持ちや意見を聞き、知ったとしても、院長先生の意向にそぐわないことだとしたら飲み込んでしまうかもしれません(きっと飲み込むでしょう!)
そうなると、ミーティングは形骸化してしまい、単なる時間と精神(心のゆとり)の浪費になるだけです。
(先生)「何でも自由に意見を言ってくれたらいいしね・・・」
(スタッフ)「はい、気づいたことがあったらすぐに先生に伝えます!」(言える空気じゃねーよ)
ってなります。
そして、本当に貴重な意見を言うスタッフはほとんどいなくなるのです。
そんなミーティングならやらないほうがマシです。
そんなことになるくらいなら、
飲み会とかお茶会とか、気楽な集まりにして勝手にワイワイやった方が、コミュニケーションが深まったり、スタッフの本心が聞き出せたりします。
恐怖!「つるし上げ」のようなミーティングや会議
表向きはやさしい雰囲気でも結果的に「つるし上げ」のようなミーティングや会議になっていませんか?!
「ドキッ」とした方、少なからずいると思います。
院長先生は、スタッフ・従業員にとっては「王」なのです。
たとえ、不平・不満があっても普通は言いません。
「医院の改善」につながる革新的な意見であったとしても、結局、先生にうるさいやつだなと思われたり、同僚に余計な事言うなよ!と嫌な顔されたりするくらいなら、言わないほうがいいということになるわけです。
だから、スタッフが言う答えは最初から決まってしまっているのです。
よくドラマで見掛けるシーン
租税の負担に耐えかねた人民が王様や高官がきた時に、直訴したり不平を言ったらどうなってますか?
王座につくまで腹心として貢献してきた人物が、王様が慢心して「王座」が危うくなったときに進言してどうなってますか?
だ・か・ら、
自分の不利益になるようなことをわざわざ言ってくれる人は、ほとんどいないのです。
もしそのような意見を言ってくれるスタッフがいるとしたら、その人こそが真の味方であり、先生の右腕となる人である可能性が高いのにも関わらず!です。
それなのに「王」は往々にしてイエスマンを側近に置きたがるものです。
きっと私でも「王」になったら、そうなってしまうと思います。
だからこそ、
「王」となる立場の人はいつも視野を広く、俯瞰的にものを、人を見られる能力が重要となるのだと言えます。
ということで、ミーティング、再考してみてください。
それでは、また