二十四節気の18番目「霜降」(そうこう)
2023年の「霜降」(そうこう)は、10月24日
灯火親しむべし
朝晩の冷え込みに、冬がすぐそこまで来ていることを感じる晩秋となりました。
夜が長くなり、なんとなく本を手にとって読んでしまう、ということはないでしょうか。
「読書の秋」という言葉があります。
これは、中国・唐の詩人である韓愈が残した漢詩の一説「灯火稍(ようや)く親しむべく」という言葉がイメージの元になっているようです。
「秋の夜は涼しさが気持ち良いので、灯りに照らして読書をするにはいいものだ」という意味で、日本では夏目漱石が小説『三四郎』で引用したことで知られるようになったと言われています。
ちなみに、人の脳が集中力を発揮できるのが気温25度前後、リラックスできるのが13.9度だと言われています。
秋の気温はその間にあるために、読書をするのに持ってこいなのかもしれませんね。
柿が赤くなると医者が青くなる
「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざをご存知でしょうか。
柿の色が変わる秋の頃になると、天候が良くなって体調を崩す人が減り、医者は商売あがったりになり青くなる、という意味です。
歯医者はあまり季節に影響を受けませんが、やはり年間を通して継続的に通っていただける工夫は必要です。
通っている間にちょっと為になる食情報をお伝えしたり、気持ちが軽くなるような雑談をしたりして、続けて通っていただけるようにしていきましょう。
ちなみに、柿はビタミンCの宝庫と呼ばれています。
大きいものなら1個で1日に必要なビタミンCを摂取できるそうですよ。
体内でビタミンAとして働くβ-カロテンも豊富なので、風邪予防に持ってこいです。
旬の柿を食事に取り入れ、より健康に毎日を過ごせるようにしていきましょう。
それでは今回もいってみましょう・・二十四節気シリーズ、第18回目!
「霜降」
【初候】しもはじめてふる(霜始降)
霜降の初候は「霜始降(しもはじめてふる)」。
昔は霜も雨や雪のように空から降ってくると思われていたため、霜は「降る」というのだそうです。
実は初霜の時期は年々遅くなる傾向が見られ、大阪は12月5日、東京は12月20日頃となっています。
とはいえ、早朝に散歩をすると、うっすらと霜が付着しているのが見られることもあり得した気持ちになりますね。
うっかりすると足元から冷えてしまうので、特に朝晩は気をつけたい時期です。
【次候】こさめときどきふる(霎時施)
霜降の次候である「霎時施(こさめときどきふる)」は、降ったり止んだりを繰り返す通り雨が降ることで、「霎(こさめ)」は「時雨」と考えられています。
10月の別名は「時雨月(しぐれづき)」です。
時雨が降るごとに気温が一度下がるという意味で、「一雨一度」と言ったりもします。
晩秋から冬にかけて、雨と共に寒さが深まっていくという昔の人の感覚に感心せずには入られません。
ちなみに初時雨は、人や動物たちが冬支度を始める合図だそうですよ。
【末候】もみじつたきばむ(楓蔦黄)
霜降の末候である「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」ですが、「カエデ」を「モミジ」とはどういうことだろうと不思議に思ってしまいますね。
モミジは赤く、カエデは黄色に色づく…と記憶されている方も多いと思われます。
実はモミジとカエデは、分類上は同じ「カエデ属」で、厳密な区分はないそうです。
葉っぱの切れ込み具合で、切れ込みが深いものを「モミジ」、浅いものを「カエデ」と呼び分けることもあるようです。
「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」の「モミジ」は「カエデ」でもあるのだと考えると、少し合点がいきますね。
また、「紅葉(もみじ)」は「もみず」が語源と言われ、「霜や雨による冷え込みによって揉み出されるように色づく」という意味です。
お話は冒頭に戻りますが、旬の柿はどのようにして食べると良いでしょうか。
皮をむいて切って食べるのが基本で、中には干し柿にするという方もおられるでしょう。
干し柿にするとビタミンCが大幅に減少するそうなので、注意が必要です。
もしお試し可能であれば、ぜひ和え物やサラダにチャレンジしてみてください。
せっかくビタミンCやビタミンA、ペクチン、カリウム、タンニン、食物繊維…が豊富に含まれた柿です。
栄養丸ごと食べられるレシピで健康に役立てていきましょう。
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