二十四節気の20番目「小雪」(しょうせつ)
2023年の「小雪」(しょうせつ)は、11月22日
「冷ゆるが故に雨も雪となりてくだるが故なり」、冷え込みにより雨が雪になる頃とされるのが「小雪」です。
遠くの山に雪が積もっているのが見えることもあるかもしれません。
翌日11月23日は勤労感謝の日であり「手袋の日」でもあります。
そろそろ暖房器具を引っ張り出すなど、本格的な冬支度が必要な時期ですね。
気温が下がり、空気もさらに乾燥してきますので、風邪の予防や肌荒れ対策にも気をつけましょう。
養生三宝の一つ「白菜」
精進料理では白菜・大根・豆腐を「冬の三宝」としており、冬の健康維持に欠かせない食材としています。
さて、その三宝の一つである白菜ですが、実は95%は水分で出来ています。
では栄養がないかと言うとそうではなく、残りの5%にバランスよく栄養が含まれており、ビタミンCやカリウム、マグネシウムや亜鉛に加えて食物繊維が豊富です。
白菜に含まれる「イソチオシアネート」は辛味成分ですが、消化を助けて血栓を出来にくくする効果があると言われています。
ビタミンCなどは水に溶けやすい性質がありますので、鍋やスープなどにするとより多く摂取することが出来ます。
ついつい飲みすぎたり食べすぎたりしがちな時期ですので、ぜひ旬の白菜を料理に活用して冬を乗り越えていきましょう。
それでは今回もいってみましょう・・二十四節気シリーズ、第20回目!
「小雪」
【初候】にじかくれてみえず(虹蔵不見)
小雪の初候は「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」です。
曇り空が多くなって日差しが弱まることから、虹を見ることが少なくなります。
「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」は春の清明の末候「虹始見(にじはじめてあらわる)」に対応していて、七十二候の中では、これから次の「虹始見」まで虹は見納めとなります。
もちろん、冬に虹が見えることもありますが、夏の空に浮き出るようなはっきりしたものではなく、ぼんやりとしてすぐに消えてしまいます。
虹は太陽を背に、朝は西の空、夕方は東の空に出ます。
時雨の空に出ることが多いようですので、余裕があれば「冬の虹」を探してみてください。
【次候】きたかぜこのはをはらう(朔風払葉)
小雪の次候である「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」は、冷たい北風が木々の葉を払い落とす頃、という意味です。
「朔風(さくふう)」は北から吹き寄せる風、つまり木枯らしのことなので、文字通り、風が吹いた先から木の葉が枯れて散っていくような季節の移り変わりを感じますね。
土に落ちてしまった木の葉のことを、「望み葉(のぞみば)」と呼ぶこともあります。
「落ち葉」や「枯れ葉」という言葉は、どことなく物悲しい雰囲気を感じさせますね。
「望み葉」には、土の中で肥料となり植物の栄養となって、やがて春を迎えるのだという前向きな雰囲気があります。
散ってしまった木の葉を見て気持ちが後ろ向きになってしまった時は、ぜひ「望み葉」という言葉も思い出してみてくださいね。
【末候】たちばなはじめてきばむ(橘始黄)
小雪の末候は「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」です。
さて、「橘」と聞いて何が思い浮かぶでしょうか。
「左近の桜、右近の橘」という言葉をご存知でしょうか。
ひな飾りで、おひな様とお内裏様の隣にお供えすることで覚えている方もおられるかもしれません。
京都御所の正殿である「紫宸殿(ししんでん)」には、天皇側から見て左に桜が、右には橘が植えてあるため、このように言います。
実は「橘」は食用柑橘類の総称で、古くは『古事記』や『日本書紀』にも登場する、日本に馴染み深い植物です。
『日本書紀』には、垂仁天皇の命によって田道間守(たじまもり)という人が、常世の国に「登岐士玖能木実(ときじくのこのみ)」を探しに行ったという話があります。
この「登岐士玖能木実(ときじくのこのみ)」が「橘」とされ、不老不死の理想郷である常世の国から持ち帰った「常世物(とこよもの)」として珍重されました。
冬でも常緑で黄色の実をつける橘は生命力を感じさせるため、伝説もあいまって不老長寿や一族繁栄の象徴となったようです。
寒くなると、コタツにミカン、お鍋料理が恋しくなりますね。
風邪をひいたり、体調を崩したりしやすい時期でもあります。
日差しが弱まり、患者さんやスタッフの中にも、気持ちが落ち込みがちになる人が出てくるかもしれません。
基本的には規則正しい生活と軽めの運動で予防することができますが、食事の面ではタンパク質に含まれる「トリプトファン」を摂取するのが良いとされます。
トリプトファンは肉類や魚介類、豆腐や牛乳、チーズなどに含まれていますので、(体調などに配慮の上で)いつもの食事に追加することを提案してみてください。
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